ノーファンデメイクは通常のメイク方法と違い、ファンデーションを使いません。そのため、より素肌感のあるナチュラルメイクが実現できます。
しかし、ナチュラル感は欲しいものの、紫外線対策や気になる部分のカバーはしたい方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、ノーファンデメイクにおすすめの化粧品やノーファンデメイク用の化粧品の選び方などをご紹介します。
1.ノーファンデメイクにおすすめのメイク用品は?

ノーファンデメイクは、下地や日焼け止めなどで肌をカバーし、フェイスパウダーなどで仕上げるのが一般的です。ここでは、ノーファンデメイクにおすすめのメイク用品をご紹介します。
1.1 日焼け止め
メイクの定番アイテムといえば日焼け止めです。日焼け止めにはさまざまなタイプがあり、好みや使うシーン、肌質などによって選びます。紫外線から肌を守りつつ、ベースメイクを密着させられます。日焼け止めの主なタイプは以下の通りです。
・クリームタイプ
クリームタイプの日焼け止めはカバー力が高いのが特長です。しっとりとした塗り心地のものが多く、化粧下地として使用できる製品もあります。高い遮光効果が期待でき、ウォータープルーフタイプであれば、汗をかいても落ちにくいのが特長です。他のタイプと比較すると少し落としにくいため、特に丁寧なクレンジングが必要です。
・ミルク(乳液)タイプ
ミルクタイプは、クリームタイプより伸ばしやすいのが特長です。ミルクタイプにも化粧下地として使えるものがあります。顔だけでなく、体にも使いやすいため併用したい方に向いています。みずみずしい質感で、他のタイプと比較して簡単に落とせるものが多くあります。
・ジェルタイプ
伸びが良く、さらっとした使い心地が特長です。日焼け止めのべたつきがあまり好きではない方に向いています。保湿力が高いため、乾燥肌の方にもおすすめのタイプです。
・スプレータイプ
スプレータイプは、肌に吹き付けて使用します。さっぱりとした使用感で、外出時の塗り直しにもおすすめです。また髪や背中など日焼け止めを塗りにくい場所に向いています。しかし塗りムラができやすいので、他のタイプと併用し、スプレータイプは塗り直し用として使うのがおすすめです。
1.2 下地
化粧下地は、ノーファンデメイクには重要なアイテムです。製品によっては肌の凹凸などを補正したり、外部刺激から守ってくれたりする効果も期待できます。肌の質感を活かしつつ色ムラをカバーするには、化粧下地をムラなく塗ることが大切です。
下地にも、UVカット効果のあるアイテムも多数販売されています。そのため、日焼け止め効果のある下地を取り入れれば、日焼け止めを塗る工程を省くことができます。メイクの工程を省きたいなら、UVカット効果のある下地を選ぶことをおすすめします。
1.3 コンシーラー
コンシーラーは、気になる肌のシミや色ムラをピンポイントにカバーしてくれるアイテムです。コンシーラーを取り入れれば、ファンデーションを使わなくても気になる部分をカバーできます。毛穴だけでなく目元のクマやくすみ、鼻周りの赤みなどを目立たなくできる万能アイテムです。
コンシーラーには大きく「スティックタイプ」と「リキッドタイプ」に分けられます。この2つは肌の悩みによって使い分けるのがおすすめです。
・スティックタイプ
スティックタイプは、肌にしっかり密着し、カバー力が高いタイプです。赤み、シミ、毛穴、そばかすなど広い範囲をカバーできます。ニキビ跡などピンポイントで気になる箇所がある場合は、チップやブラシにとり、のせるように付けると、きれいに付けられます。
・リキッドタイプ
肌になじみやすいため、肌のくすみや影などをカバーするのにぴったりなタイプです。また乾燥しやすい目元や口元への使用、ほうれい線をカバーするのにも向いています。
1.4 フェイスパウダー
フェイスパウダーは、ノーファンデメイクの仕上げに使います。ベースメイクを肌に密着させて、肌の表面をさらさらにしてくれます。油分が含まれていないため、軽い付け心地が特長です。肌のテカリや汗、べたつきなどを抑えて、化粧崩れを防ぐ効果や、花粉やホコリなどの刺激から肌をガードしてくれる効果も期待できます。ブラシで付けると、より自然な仕上がりになります。
フェイスパウダーは「プレストタイプ」と「ルースタイプ」があります。目指す肌質やつけ心地によって、おすすめの種類が異なります。
・プレストタイプ
プレストタイプは、パウダーを押し固めたフェイスパウダーを指します。肌への密着力が高く、ムラになりにくいのが特長です。カバー力やマットな仕上がりを求めている方に向いています。適度にツヤ感が欲しい場合は、ハイライトと併用したり、部分使いをしたりする方法を取り入れてみましょう。また粉を押し固めているため、薄い形状のものが多く、持ち運びに重宝します。
・ルースタイプ
ルースタイプはパウダー状のタイプです。蓋に穴が開いており、その穴から出たパウダーをパフやブラシに付けて使用します。ふわっとした肌に仕上がるため、よりナチュラルメイク向きです。パウダー状なので持ち歩きには向いておらず、自宅でのメイクに最適です。
2.多機能なベースアイテムも登場している

近年では、日焼け止めに美容成分が配合されたものなど、多機能なベースアイテムも多数登場しています。こうしたアイテムを選べば、スキンケアをしながら紫外線対策をすることも可能です。
たとえば、敏感肌の方向けに、低刺激で無添加の日焼け止めなどがあります。また、ブルーライトから守ってくれる成分が配合されたものもあります。
日焼け止めの中には海の生き物や珊瑚にダメージを与える成分が含まれているものも存在します。海に行く際には、環境に無害な成分が配合されているかどうかも確認することをおすすめします。
珊瑚に害のある成分として代表的な紫外線吸収剤は「オキシベンゾン」と「オクチノキサート」です。代わりに「酸化亜鉛」もしくは「酸化チタン」配合のものであれば、珊瑚にやさしいとされています。
3.自分に合ったノーファンデ用化粧品の選び方

では自分に合ったノーファンデメイク用の化粧品はどのようにして選べばいいのでしょうか。ここでは選び方についてご紹介します。
3.1 年代で選ぶ
年齢を重ねるごとに肌は変化しています。そのため、いつまでも同じ化粧品ではなく、年代に合った化粧品を選ぶことも大切です。
例えば、20代前半までは皮脂量が多い傾向にあり、毛穴詰まりやニキビができやすいとされています。そのため、余分な皮脂や汚れが残らないよう落としやすく、肌への刺激が少ないものがおすすめです。20代後半になると、前半よりも肌の水分量が減ってしまうため、乾燥などの肌トラブルが起きやすいと言われています。肌の乾燥を感じたら、保湿成分を配合した化粧品を選びましょう。
3.2 肌質で選ぶ
肌質には「普通肌」「脂性肌」「敏感肌」「混合肌」「乾燥肌」などがあります。実感している肌質があれば、それに合った化粧品選びが大切です。
・普通肌
普通肌の人は皮脂と水分量のバランスが良いとされており、特に制限はありませんが、肌にやさしい成分のものを選ぶよう心がけましょう。
・脂性肌
油分が多くべたつきが気になる脂性肌は、皮脂の分泌を抑える化粧品がおすすめです。
・敏感肌
敏感肌の人は肌のバリア機能が低下していると考えられています。そのため、肌にやさしい無添加化粧品がおすすめです。
・混合肌
混合肌は、顔の部分によって肌質が異なる人です。そのため、皮脂の多さが気になる部分には水分バランスを整える化粧品、乾燥が気になる部分にはピンポイントで使えるクリームなどを併用するのがおすすめです。
・乾燥肌
乾燥肌の人は、肌の油分や水分が少ないタイプです。そのため、保水がしっかりでき、保湿成分も配合された化粧品がおすすめです。
3.3 お悩みで選ぶ
肌の悩みで選ぶ方法です。たとえば、毛穴の開き、シミ、くすみなどです。
・毛穴
毛穴で悩んでいる方は、まずは皮脂汚れをしっかり洗い流すことが大切です。また毛穴が開いている場合は保水も大切なため、洗顔と保水に力を入れましょう。「アーチチョーク葉エキス」配合の化粧品もおすすめです。
・シミやくすみ
シミやくすみが気になる方は、紫外線対策を徹底します。少しの外出でも日焼け止めを塗ったり、日傘や帽子を活用しましょう。紫外線を浴びないことで、肌ダメージを少なくできます。
3.4 季節で選ぶ
例えば、春は肌が敏感になりがちです。冬に比べて乾燥は落ち着いた時期ですが、花粉や風によって舞うホコリでダメージを受けやすくなります。さらに環境が変わることも多いため、ストレスが増えて肌が敏感になりがちなのもこの季節です。
夏は紫外線が強くなる時期です。そのため、紫外線対策や化粧崩れに対応できるようなメイク用品を取り入れるのがおすすめです。
秋から冬は乾燥の季節のため、保湿ケアを重点的に行うことをおすすめします。特に肌の水分量は年齢を重ねるごとに減少するため、年齢に合わせた保水・保湿ケアを取り入れましょう。
4.ノーファンデは基礎化粧品にも気を配ろう

ノーファンデメイクを行う場合、日々のスキンケアも大切です。洗顔料・化粧水・美容液などの基礎化粧品も自分に合ったものを選びましょう。ここでは基礎化粧品についてお伝えします。
4.1 基礎化粧品とは
基礎化粧品とは一般的に、クレンジング、洗顔料、化粧水、乳液、美容液、クリームなどを指します。基礎化粧品によるお手入れを行っていないと、さまざまな肌トラブルにつながってしまう可能性があります。そのため、まずは基礎化粧品を使ったケアに力を入れることが大切です。
4.2 基礎化粧品の役割
基礎化粧品は、肌の洗浄、肌を整える、肌を保護するなどの目的で使われる化粧品です。基本的に、基礎化粧品はシリーズを統一して使う(ライン使いする)のがおすすめです。最も高い効果が得られるようにラインで設計されているためです。
シリーズの中には「さっぱり」「しっとり」など、好みのテクスチャーで分かれているものもあります。「成分など細かい部分が分からない」という方は、ラインで揃えることをおすすめします。
4.3 基礎化粧品の使い方
ここでは、基本的な基礎化粧品の使い方をご紹介します。
・クレンジング
クレンジングは擦らなくても良いように、たっぷりの量を使うのがおすすめです。ノーファンデメイクの日でも量を減らさず、最低でも規定量を使うようにしましょう。
クレンジングには、オイル、クリーム、ミルクなどの種類がありますので、肌質や使い心地で選ぶのがおすすめです。クレンジングは顔全体になじませたあと、肌を擦らないように、すみずみまで優しくなでるように汚れを浮かせます。
・洗顔
クレンジングでメイクを落としたら、次は洗顔を行いましょう。洗顔も肌を擦らないよう気をつけます。泡に汚れを吸着させるようにやさしく行うことが大切です。
1.洗顔料を泡立てる
洗顔料をしっかりと泡立てます。泡は、手のひらをひっくり返しても落ちないくらいの固さがおすすめです。洗顔ネットなどのアイテムを使えば簡単に泡立てられます。
2.泡を顔にのせて洗う
泡を顔にのせるようにやさしく洗いましょう。指で肌を直接擦らないように、泡で肌をなでるイメージで行います。時間をかけすぎると肌の負担になってしまうため、30秒〜1分を目安にしましょう。
3.ぬるま湯で洗い流す
洗い流す際には水ではなく、30~32℃くらいのぬるま湯がおすすめです。洗い流すときも、擦らないようにします。洗顔料が残ってしまうと肌トラブルの原因となるため、丁寧に洗い流しましょう。
・化粧水・美容液・クリーム
化粧水をたっぷりと手に出し、両手になじませたら、肌の上を滑らせるようになじませます。
化粧水の後は肌の悩みに合わせて、美容液やクリームをプラスしましょう。特に乾燥する秋冬はクリームなどで保湿するのがおすすめです。
5.ノーファンデメイクにぴったりの化粧品を選ぼう
ノーファンデメイクはファンデーションを使いませんが、他のアイテムを使って紫外線対策や外部刺激対策、肌のカバーなどを行う必要があります。
日常的なスキンケアは欠かさず、ノーファンデメイクが活きる素肌作りを心がけましょう。