
今、中東情勢の悪化によって、いろいろと不便に感じている人も多いのではないでしょうか。原油から作られる「ナフサ」の供給不足による影響が深刻で、医療や介護の現場で用いるエプロンや手袋が品薄になっているというニュースもありました。身近なところでは、納豆も値上がり。パックやフィルムなどの包装材にコストがかかるために、やむをえず価格に上乗せされるようです。
不自由を味わってはじめて、いかに海外の資源に依存していたか、「現実」に目を向けたかもしれませんね。
たとえば、スーパーの食料品売り場に行けば、目にするのはプラスチックトレーにのった商品の数々。けれど以前はもっと自然な素材を使い、肉や魚を経木にのせたり、紙に包んだりしていた時代もあったわけです。
今回の供給不足の影響を受け、「テイクアウトの際は容器を持参して」と呼び掛けている小売店もあるのだとか……。それほど包装材が不足しているのでしょうが、昔はそれこそ醤油や味噌なども量り売りでしたし、家にある容器を持って買いに行くのは、ごく普通の光景でした。
多くのものが使い捨てされている今、あえて少し前の暮らしに戻る勇気も必要ではないかと思います。まさに「温故知新」なのです。今回の問題をきっかけに考えを改めれば、生き方をよりよい方向へ転換させることもできるのではないでしょうか。
言うまでもなく、戦争はゆゆしき問題です。日本は、食糧にせよエネルギーにせよ潤沢ではなく、海外からの輸入に頼っていますから、状況によっては今後ますます生活が苦しくなる恐れもあります。
ただ、今回の出来事は、私たちが今置かれている現状に目を向け、考える機会でもあります。すべてを一足飛びに過去に戻すことはできなくても、包装を簡略化したり、家から容器を持っていったりするなど、「できること」を見つければ、まだ工夫の余地はあるはずです。
振り返れば、新型コロナウイルスの流行を経験し、私たちはたくさん学びましたよね。病を得て苦労した方もいると思いますが、一方で、働き方には多様性がもたらされました。多くの企業でリモートワークができるようになるなど、変化もあったはず。コロナ禍をきっかけに都会を離れ、田舎暮らしをスタートさせた人などもいて、生き方の選択肢が大きく広がったとも言えます。苦しいことも多かったけれど、新たに切り拓けたこともあり、マイナスがあれば、その分、必ず得るものがあるという学びになったのではないでしょうか。
現状を嘆き、未来をただ憂いているだけでは成長しません。昔のオイルショックのときのように、トイレットペーパーを買い込んであたふたしている場合ではありません。大事なのは、資源には限りがあることをきちんと理解して、そのうえで地に足をつけて考え、冷静に動くこと。中東情勢ひとつも決して「対岸の火事」とせず、自分の問題、地続きの話だととらえなければ、人も地球も幸せにはできないのです。
今日のエクササイズ
対岸の火事ではなく、自分の問題として考えましょう。

【江原啓之公式ホームページ】
https://www.ehara-hiroyuki.com
プロフィール
スピリチュアリスト。オペラ歌手。一般財団法人日本スピリチュアリズム協会代表理事。近著に『お祓い箱 令和八年 御託宣付き』(マガジンハウス)、『家運隆昌 幸運を招き入れる暮らし方』(中央公論新社)、『霊学』(国書刊行会)などがある。
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